【体が重い】疲労を放置する人に起きる怖い現象 自己チェックで確認、疲れをためない過ごし方

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【点数結果】

1〜5点 注意
6〜10点 要注意(早めの対処、相談をオススメします)
11点以上 危険(続く場合にはすぐに相談を)
(※ナカトミファティーグケアクリニックHPより)

ではなぜ疲労はたまるのか。

疲労の原因となっているのが「活性酸素」だ。人は呼吸をするときに酸素を取り込む。このとき、体内で酸素の一部が活性化され、活性酸素が作られる。この活性酸素を除去するのがいわゆる抗酸化物質と呼ばれるものだ。

心身に負担がかかると、この活性酸素が過剰に産出され、活性酸素により酸化された物質である酸化ストレスが生じる。そして、この酸化ストレスによるダメージが、抗酸化物質による回復力を上回ると、疲労が蓄積した状態が続いてしまい、ひいては“過労”へ陥る。

問題は、過労は日々蓄積されて慢性化するとそれが当たり前になり、気づきにくくなるという点だ。中富さんは、「自分で疲労に気づくセンサーを持っていることが大切」とし、外来では患者によく「自分の体の声を聞いてください」と話している。

「『疲労ぐらいで』と、2〜3カ月以上放置する人がいらっしゃいますが、回復にはその分時間がかかります」と中富さんは言う。

疲労も早期発見・早期治療が大事で、早く対処をすればするほど、早く回復する。

明らかに疲れ方が違う場合は医療機関に

「少なくとも、いつもと同じことをしているのに明らかに疲れ方が違うと感じる場合は、過労の疑いがありますし、何らかの病気にかかっている可能性もあります。まずは医療機関を受診したほうがいいでしょう」

疲労が症状として現れる病気は山ほどある。そのため、診療では疲労以外の症状がないかを確かめる。たとえば糖尿病なら頻尿と口の渇き、感染症だったら喉の痛み、胃腸炎だったら下痢や発熱などだ。息切れや階段の上り下りがしんどいといった訴えであれば心不全を考えるそうだ。

同クリニックでは、ほかの病気が除外され、過労を疑われる場合、患者の希望があれば自費診療で疲労ドックを受けることができる。疲労度計(心拍変動で「疲労」を測る)や酸化ストレス検査(採尿・採血により活性酸素の身体への影響を調べる)、睡眠の質を調べる検査、心理検査など疲労の程度をみる検査を行う。

疲労ドックおよび、通常診療の結果をもとに、疲労がこれ以上ひどくなるのを防ぐための自己管理について指導する。今回はその内容を一般の人向けに紹介しもらった。

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