「iPhone工場暴動」で始まった"中国モデル"の破綻 ゼロコロナ政策で国民の不満は爆発寸前

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中国内陸部のiPhone工場で起きた暴動は何を意味するのか(写真:Jason Alden/Bloomberg)

中国内陸部のiPhone(アイフォーン)工場で、何千という労働者が警察の機動隊と衝突し、バリケードをなぎ倒した。

中国南部の広州市では、ロックダウン(都市封鎖)に抗議する人々が建物の封鎖を打ち破って公衆衛生当局者らと衝突したり、配給用の食料を奪ったりした。

そしてネット上では、新型コロナ関連規制で病院への搬送が遅れたために生後4カ月の女児が死亡したと父親が訴えたのを受けて、多くの中国人が当局への怒りを爆発させた。

ゼロコロナに対する不満が表面化

厳格なコロナ規制が導入されてからほぼ丸3年となる中国では、各地で不満が表面化するようになっている。異例の3期目入りを果たした国家主席・習近平にとってこの暴動は、自身の権力の今後を左右する試練であり、中国をコロナ時代からどう脱却させるのかという切迫した政治課題を浮き彫りにするものでもある。

過去2週間で見られた国民の反発は、中国ではまれにしか見られないものだ。そこには、ロックダウン、隔離、大規模検査で日常生活がめちゃくちゃになっていることへのいら立ちや絶望感が極めて鮮明に表れている。こうした国民の怒りに加え、中国では感染者数が全国的に過去最多を更新し続けており、この冬がさらに暗いものになることを予感させる。

11月上旬に当局者は、経済や政府資源に対する悪影響を抑えるためコロナ関連規制を調整するとしていたが、ここに来て感染者数が急増したことで、そうした約束の雲行きは怪しくなっている。感染拡大を食い止めようと当局者の多くが繰り出したのは、いつもの強硬措置だったからだ。

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