【産業天気図・造船】受注は依然好調。本格回復も2008年3月期以降に見えてきた

●お天気概況
 造船受注は依然好調だ。各社2009年3月期まで大体埋めており、受注はペースダウンしているが、続く10年3月期分を取り始めている社も見受けられる。ただ足元、売り上げに立っているのは2~3年前の競争が激化した際の低船価物件。しかも当時の1ドル=120円が念頭にあった案件で、現在の円高の下、採算的にはなお厳しい状況が続いている。前05年3月期は三井造船、川崎重工が黒字を計上したが、住友重機械は若干の赤字に。三菱重工、石川島播磨重工は大幅赤字となった。

●今後の注目点
 今06年3月期は三井造船が黒字を続け、住友重機械も黒字転換する一方、三菱重工や石川島播磨重工は大幅赤字が続く見通しだ。川崎重工も赤字に落ち込む。もっとも、黒字の社といえども、鋼材価格の大幅上昇が今年一杯続くだけに、水準的には低空飛行といったところだ。この厳しい状況は07年3月期まで続きそうだが、08年3月期には明るさが出てきた。現在受注している物件は高い鋼材価格を織り込んだ船価で三井造船では「07年3月期から良くなる」見通し。川崎重工でも「08年3月期は1ドル=100円でも赤字船は1隻もなく、利益は出る」という。採算に苦しんできた造船業界も、2年後にはようやく本格的な業績回復が期待できるところまで来たと言えそうだ。
【田中房弘記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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