【産業天気図・トラック】10月の新長期排ガス規制で特需発生!「2強2弱」の業界地図に大波乱も
●お天気概況
世界で最も厳しいディーゼル排出ガス規制と言われる「新長期排ガス規制」が10月に全国一律で導入される。そのため買い替え特需という追い風が吹くだろう。普通トラック全需は前期比10%増の約11万台予想。好採算の国内販売が伸びるため、業界首位の日野自動車が過去最高収入を、2位のいすゞ自動車が過去最高益を更新する勢い。ただ販売競争が激化し、値引き合戦が繰り広げられている。鋼材など原材料高の影響も避けられない。青空が広がるものの、利益圧迫要因が残るため、順風満帆とはいかないだろう。
●今後の注目点
業界4位の日産ディーゼル工業に注目。昨年11月に「新長期排ガス規制」対応の大型トラックを他社に先駆けて市場投入した。尿素水を利用して排ガス成分を分解する「尿素SCRシステム」を搭載し、排ガス対応システムの世界標準を狙う。リコールの影響で3位の三菱ふそうがシェアを落とす中、「2強2弱」と言われる業界に順位変動の波乱が起きるかもしれない。
【梅咲恵司記者】
(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部
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