信越化学工業(化学、長野・新潟、1926年、6.46%)
オーエスジー(機械、愛知、1938年、7.14%)
マキタ(機械、愛知、1938年、6.29%)
シマノ(輸送、大阪、1940年、6.90%)
ユニ・チャーム(化学、愛媛、1961年、11.3%)
村田製作所(電機、京都、1950年、7.09%)
ヒロセ電機(電機、東京、1948年、8.25%)
浜松ホトニクス(電機、静岡、1953年、11.0%)
スタンレー電気(電機、東京、1933年、5.74%)
マンダム(化学、大阪、1927年、5.69%)
*1 地名は生地、年は設立年、%は50年間実質成長率を示す
*2 高成長、高収益の定義や企業分類の詳細については『企業成長の仕込み方』を参照
上記の10ケースの顔ぶれに顕著な偏りは見られない。あえて言うなら電機が多く、東京に生まれた企業が少ない点が気になるくらいであろうか。
日本企業の国際競争力が話題になった時代に注目された企業が見当たらないのも、興味深いと言えば興味深い。海外進攻で成長を遂げた企業を集めただけに、意外なギャップである。
実際に10ケースとも存在感の大きいトップが率いており、ボトムアップとされる「日本的経営」とは一線を画している。
事業新興を主軸に据えた成長パターン
ここで紹介する最強の成長パターンのなかでも、もっとも安定性が低いのは新興事業を主軸に据えたものである。
ここで言う新興事業とは、分析対象期間の入口時点の主業や副業とは異なる事業のことを指している。分析対象期間中に生まれたか、開花した事業と言い換えてもよい。
そういう新興事業が成長を牽引したということは、その陰で主業の交替、すなわち転地が必ず実現している。
新たな事業を興し、その成長力で全社を牽引する行き方は王道のように見えるが、いつまで新興事業が成長し続けるか読み切ることは難しい。それゆえリスクが高いパターンであることは否めない。
このパターンで成長を遂げた10社の顔ぶれは以下の通りである。
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