シリーズを牽引「カローラ クロス」発売1年通信簿 歴史あるカローラにおいてSUVが選ばれる理由
初代の誕生から55年の歴史を経たトヨタ「カローラ」に、初のSUV(スポーツ多目的車)が2021年9月に加わり、発売された。車名は、「カローラ クロス」だ。発売から1年が経過し、今年の9月を含めた13カ月の累計販売台数は、トヨタ自動車広報部によれば6万3000台に近いという。
販売台数の統計は、日本自動車販売協会連合会の統計から知ることができるが、カローラの場合、4ドアセダンの「カローラ」のほか、ステーションワゴンの「カローラ ツーリング」、ハッチバックの「カローラ スポーツ」、そして前型の「カローラ アクシオ」と「カローラ フィールダー」と、車名にカローラとつくモデルすべてが合算されている。そのため、それぞれの車種がどれほどの販売動向であるかを知るには、トヨタへ問い合わせるしかない。その答えが、上記の6万3000台弱という数字だ。
カローラシリーズでも一番人気はSUV、過半数を占める
6万3000台という販売台数を13カ月で割り算してみると、カローラ クロスは月販平均4800台を超える計算となり、昨年9月は売り出したばかりなので30日間販売できたわけではないが、トヨタが公開する統計を見ても、7000台を超えた月があるほどの売れ行きだった。日本自動車販売協会連合会の統計数字を例にすれば、この台数であればカローラ クロス単独でも月によっては上位10位内や、悪くても20位はくだらないといった水準である。
ことに発売開始後の数カ月間は、毎月のように6000~7000台の販売が続き、カローラ初のSUVに対する消費者の期待の高さを想像することができる。SUVへの期待は、5ナンバーSUVとして誕生したトヨタ「ライズ」とダイハツ「ロッキー」のときに似ている。今のSUV人気をうかがわせる市場動向だ。
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