ロシアがウクライナ産穀物の輸出再開合意を停止 穀物価格の上昇必至で世界の食糧安保が危機に

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ロシアが黒海経由のウクライナ産穀物の輸出再開合意の履行を停止したことを受け、トレーダーは穀物価格上昇で市場が再び混乱に陥る事態に身構えている。

ロシアの突然の動きにより、ウクライナ産穀物を最も必要としている国々に届け、貧困層を飢餓のリスクから守るため国連などが仲介した合意を救済することが各国首脳の急務となっている。

2月下旬のロシアのウクライナ侵攻開始を受けて急騰していた小麦先物は、7月に合意が成立したことで落ち着きを取り戻した。しかし今回の合意停止により、既に高水準にあるインフレがさらに悪化し、世界の食糧危機が深刻化する恐れがある。

アジア時間31日の取引でシカゴ市場の小麦先物は急伸している。

ただ、合意の延長がまとまらなければ、11月半ばで期限切れとなることは既に確定しており、どこまで上昇するかを予測するのは難しい。

ウクライナの今年の生産能力が100%とは程遠いことが既に分かっていることもあり、穀物の先物相場が3月ほど劇的な上昇を演じる可能性は低い。

ワシントンの国際食糧政策研究所(IFPRI)のデービッド・ラボルド氏は「他の生産国が調整を行っている」と指摘。それでも市場が「悪材料を吸収している」ため、穀物価格は今後数日で5-10%上昇する可能性があると予想した。

原題:The World’s Food Security Is at Stake as Russia Exits Grain Deal(抜粋)

--取材協力:、、.

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著者:Kim Chipman、Tarso Veloso

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