中には子どもの人格否定のような発言をする先生、三者面談で子どもがいる前で「よいところがひとつもありません」と断言する先生もいると聞き、唖然としたこともあります。
残念ながら、こうした事態は最近始まったわけではなく、筆者が学習塾を創立した34年前からありました。こうした先生が一部であることを祈りますが、山川さんのように親御さんが不安になり、子どもに負の影響を与えかねない状況も少なからずあります。
面談で子どものマイナスの面を言われる場面では、多くの場合、次のようなやりとりが行われているようです。
ただ、家で親が子どもに言っても、その後子どもの授業態度が変わる確率は高くありません。なぜでしょうか。
子どもが集中しないのは、学校の授業の場であり、その場で教え、指導していかなければ変わらないからです。家で親に怒られたところで、親は子どもの現場の様子を見ていませんし、ときと場所が違いすぎます。
そもそも学校に関わる問題は、先生が責任者であるはずです。さらに言葉を選ばずに言えば、「子どもたちが集中するような授業をできていない」ことが根本的な問題ではないでしょうか。
実際、別のベテランの先生が同じ授業をやれば、しっかりと受けるようになったという話はこれまでも何度も聞いてきました。ということは、先生が自分の責任を子どもの問題にすり替え、さらにそれを親に修正させようとしている可能性が高いということです。
投げられたボールを返してみる
ですから、まずは次のように対応してみてください。
つまり、投げられたボールを返すのです。一見、これは親が責任を負いたくないから先生に押し付けているように思えるかもしれませんが、学校での責任者は先生であり、実態は逆なのです。
もちろん、家庭での問題は親が責任者になります。家庭の問題を先生に押し付けることはおかしいことです。学校と家庭で、どちら側が現場の責任者なのか、この点を明確にしておかなければ、本質的解決にはつながりません。
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