「不倫体質の男女」似たもの同士再婚した2人の本音 自業自得も含め経験を重ねた2人だからこその選択

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ただし、美紀子さんは大きな問題を抱えていた。自他共に認める「不倫体質」は変わっておらず、結婚相談所に入会する時点で既婚者の恋人がいたのだ。

初めて会った日にすべてカミングアウト

「年齢も年齢なので、そんな簡単に相手が見つかると思っていなかったので、清算できていませんでした。夫を紹介され、まだ会ってもないのにラインでどんどん意気投合してしまい、これはまずいと思って、初めて会った日にすべてカミングアウト。それでもよかったら真剣交際してくださいって言いました。

ドン引き即お断りの話だと思うのですが、なぜか夫はそれを想定内と言って、『これからちゃんとしてくれればいいから』と受け入れてくれました。その後、すぐに清算して晴れて成婚退会となった経緯があります」

真面目そうな修さんの脛にも傷はある。28歳のときに結婚した前妻と4年前に別れた直接的な原因は修さんのソフトな浮気だ。

「相手は行きつけの喫茶店の店員さんです。コンサートや食事には行きましたが、一線は越えていません。つまり、体の関係はありませんでした」

修さんと前妻は仲良し夫婦だったとは言えない。しかし、完璧主義な前妻は修さんの浮気心を敏感に感じ取った。誓約書を迫ったり修さんの勤務先にまで調査に押しかけたりした末、22年間の結婚が終了するに至る。

「前の妻は自分のペースや気持ちを乱されることを極端に嫌う人でした。息子と娘は就職活動と大学受験をそれぞれ控えていた時期です。夫婦のことで子どもの人生を壊すわけにはいきません。妻がいなくなった自宅での家事は家事は当然ながらすべて私が引き受けて、仕事との両立に苦労して5キロほどやせました」

こちらも因果応報である。1年間が慌ただしく過ぎ、息子と娘の就職先と進学先が決まったとき、修さんは自らの「先のこと」を考える余裕が生まれた。

「オレの人生、このままパートナーなしで終わってしまいたくない、と思って結婚相談所に登録しました」

ただし、再び法律婚をするつもりはなかった。いずれ子どもたちに譲る持ち家や先祖代々の墓の問題などを複雑にしたくないからだ。美紀子さんとマッチングして、実際に会う前にLINEでメッセージの「応酬」をした時期に事実婚希望であることを率直に伝えてある。

「私もそれで構わない、むしろそのほうがいい、と答えました。修さんも私も長男長女で、実家の墓や親をお世話しなくちゃいけません。仕事柄、今さら名字を変えることも不都合でした。万一、この先私たちの関係がうまくいかなくなって別れてしまっても私は稼いで生きていけるので経済的な不安はありません」

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