「パワフル」「カラフル」進化した新iPadの残念な点 USB-Cに変わってApple Pencilはどうなる?
今回搭載したのはA14 Bionicチップで、ちょうどiPhone 12シリーズに採用されていたチップと同じだ。第9世代iPadはA13 Bionicチップだったため、世代が1つ新しくなっている。
A13 BionicとA14 Bionicの違いは、製造プロセスが7nmから5nmに下がり、省電力化が進んだ点、機械学習処理を行うニューラルエンジンが16コアに倍増した点が上げられる。言い換えると、CPUもGPUも、同じ消費電力あたりの処理性能が向上する。とくに機械学習処理は、例えば写真やビデオの撮影の際の画像処理性能の向上などに表れる。
性能アップに加えて、ボディカラーのカラフルさもまた、iPad(第10世代)の魅力となる。これまで最も安いモデルということで、カラーバリエーションが省かれてきたが、ブルー・ピンク・イエロー・シルバーというカラフルなアルミボディは、若い世代も選ぶのが楽しくなりそうだ。
Apple Pencilは使い勝手が低下
またディスプレーは前述の通り10.9インチに拡大しており、上位モデルのiPad Airとサイズや解像度こそ同じだが、フルラミネーションディスプレーや反射防止コーティング、P3高色域への対応が省かれ低価格化が施されている。
写真の色の階調がやや劣ったり、Apple Pencilを使用する際にカバーガラスとディスプレーまでの厚みが増しているため、ペン先と描かれる線に隙間が現れ、ぴったり感に欠ける。しかしこれはiPad AirやiPad Proを使っていなければ気づかないレベルといえる。
そのApple Pencilだが、フラットデザインへと進化したiPadシリーズは側面に磁石でくっつけて充電とペアリングが行える第2世代のApple Pencilに対応してきた。しかしiPad(第10世代)は引き続き、Lightning端子で充電とペアリングを行う第1世代のApple Pencilにのみ対応している。
ここで問題となるのが、本体のUSB-Cポートに直接Lightning端子が刺さらないという点だ。
アップルは第1世代Apple Pencilに、メスのLightningとメスのUSB-Cが接続できる新たなコネクタを添付し、また1380円で単体発売も開始した。
このコネクタにApple PencilのLightning端子を差し込み、付属のUSB-C充電ケーブルをコネクタの他方に差し込んで、ケーブルをiPad本体に接続することで、充電とペアリングを行う仕組みだ。
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