「副業をしている=スゴい人」という大きな勘違い 本業でも着実にしっかり結果を出せているのか

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ちなみにYYさんのおっしゃるマルチタスクは、恐らく同時並行的に1つのキャリアにおいてタスクをこなすという意味でのマルチタスクではなく、いわゆるマルチキャリア的な意味合いだと思いますが、その場合の考え方も同様です。

要は、目的や志のないバタバタではなく、キチンとした背景のある行動が大切なのです。大きなゴールや目的・目標が明確であれば、自ずとやるべきことの優先順位は見えてくるはずです。

例えば、自分の掲げる目標に対して、その「インパクトと時間軸の掛け算」で優先順位を考える、とかです。

なお、当然の事ですが、この人生やキャリア上の目標といったゴールのようなものは、自分オリジナルである必要があります。

人生やキャリアにおいては誰にも通用する王道や正解などは存在しませんから、自分にとってのゴールや成功の定義を目指せばよいのです。

その意味においては、いわゆる世間や他人を意識して「何か負けているから副業で一発逆転だ」的な発想を持つことはそもそも意味がありません。

自分が目指す姿やゴールを達成するための手段として必要であれば、そういった複数の事を検討すればよいのです。

何を優先するかは個人によって異なる

したがって、そもそも論として副業なりをするのか否かや、何をするのか、何を優先するのかは個々人によって異なります。

つまり、いろいろとやることが偉いか否かもヒトによって異なる、ということです。

繰り返しですが、行動の背景にキチンとした動機や志があるのか否かをキチンと考えたうえで、やるやらないや、何をするべきか、何を優先するべきかを考えればよいのです。

何かよくわからない副業やマルチキャリアのヒトが成功者なのではなく、地味でも何でもキチンと自分自身の志や信念に基づき自分なりの成功に向かって歩いているほうがよいのです。

そのような考え方で、YYさんが世間の風潮に惑わされずに、ご自身のためにご自身のペースにあった人生を生きることを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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