びっくりドンキーが圧倒的支持を集める納得の訳 「ガリバーメニュー」「満喫セット」年8回イベントも

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外食店が、こうした期間限定イベントを行うのは、常連客には“鮮度”を、新規客には行ってみたいと思わせる“興味”を訴求するものだ。「春夏秋冬」を意識して年に4回限定メニューを打ち出すのが一般的だが、近年は年6~8回も多い。その店の格式によっても異なるが、ファミリー客も対象の店なら、少し意表をついた内容はインパクトが出る。

競合とは違う、びっくりドンキーの特徴

びっくりドンキーは、競合のハンバーグチェーン店とはひと味違う。主な特徴は次の3つだ。堀さんに解説してもらいながら紹介しよう。

(1) 基本は「ワンプレート」での提供。木皿に隠された秘密も
(2) 肉も野菜も原材料に徹底してこだわる
(3) 楕円形のハンバーグ+しょうゆベースの秘伝ソース

まず (1)は、1つの皿にライスやサラダを盛り合わせたワンプレートで料理が提供される。競合の多くは鉄板での提供でライスやサラダは別々だ。びっくりドンキーにも鉄板はあるが注文数は少ない。「常連のお客さまほど、ワンプレートで頼まれます」(堀さん)。

実はワンプレートのディッシュ皿は、一緒に盛られた肉・ごはん・サラダが混ざらないように工夫されている。「お皿を触ってみるとわかるのですが、まっ平らではなく真ん中が盛り上がっています。ハンバーグ側にソースが逃げていく構造になっているのです」(同)。

(2)は、ハンバーグの原料は牛肉と豚肉の合い挽き肉。「牛肉は、2001年からびっくりドンキー専用のナチュラルビーフを使用。ニュージーランドとオーストラリアの指定牧場で草を主体とした飼料を与え、放牧環境で育てられた牛です。豚肉もストレスの少ない環境で育てられた豚で、アニマルウェルフェアに配慮した健康的なポークを使用しています」。

びっくりドンキーのしそバーグディッシュ
利用客にはおなじみのワンプレート。肉、ごはん、サラダが混ざらないという(写真:アレフ)
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