びっくりドンキーが圧倒的支持を集める納得の訳 「ガリバーメニュー」「満喫セット」年8回イベントも

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現在のスタンダード店舗、東京都足立区の「びっくりドンキー足立江北店」(写真:アレフ)

「たとえば、店で提供するコーヒーは札幌市内の直営工場で自家焙煎しています。オリジナル商品などを通じて、食産業が本来持つ美味しさや楽しさ、居心地の良さを訴求しています」

ユニークなコトづくりは残しながら、モノづくりを訴求する姿勢を強めている。

「気軽に来店してほしい」と、モーニングに注力

そんな同店が、現在注力するのが「モーニングメニュー」だ。喫茶店のモーニングサービスを意識したゆで卵がつく「トーストセット」(プレーントーストセットは330円または385円=地域・店舗によって価格が異なる)もあれば、ハンバーグ100gとライス・サラダがのった「ミニマムバーグディッシュセット」(585~720円=同)も用意されている。

びっくりドンキーのモーニングメニュー
モーニングメニューにも力を入れる(写真:アレフ、メニューは北海道・東北・九州価格)

「2021年7月から本格的にスタートし、営業時間も従来型の10~11時開店から朝8時開店にシフトさせました。現在は全340店中約225店で実施しており、導入店も拡大中です」

夜遅くに食事をするお客が減ったという、マーケットニーズを意識した部分もあるが、来店頻度を高めたい思いが強い。現在は平均2カ月から4カ月に1度の来店という。

「もっと気軽にご来店いただきたいと思っています。ランチやディナー時間帯と比べてモーニング時間帯は、まだ座席に余裕があるのでゆっくりお過ごしいただけます」

びっくりドンキーのモーニングメニュー「ミニマムバーグディッシュ」
モーニングメニューの1つ「ミニマムバーグディッシュ」(単品555円)。ご飯の代わりにカリフラワーライスを選んでみた(追加料金110円、時間帯・メニュー問わず選択可能)。糖質制限している人にピッタリだ(東洋経済オンライン編集部撮影)

ちなみに平均客単価は「モーニング580円・ランチ1100円・ディナー1250円」だという。客単価が低くても朝の時間帯に注力するのは、同業他社にも見られる傾向だ。

「肉料理を鉄板で提供するレストランは“ハレの時利用”が多いのですが、ウチは木皿での提供なのでカジュアルです」と話す言葉からも、さらなる来店への思いが伝わってきた。

高井 尚之 経済ジャーナリスト、経営コンサルタント

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たかい なおゆき / Naoyuki Takai

学生時代から在京スポーツ紙に連載を始める。卒業後、日本実業出版社の編集者、花王情報作成部・企画ライターを経て2004年から現職。「現象の裏にある本質を描く」をモットーに、「企業経営」「ビジネス現場とヒト」をテーマにした企画・執筆・講演多数。近著に『なぜ、人はスガキヤに行くとホッとするのか?』(プレジデント社)がある。

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