AppleWatchは、「1回充電で18時間」だった 新型MacBookを発表、AppleWachの詳報も

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こちらが最新のMacBook。12インチのRetinaディスプレイだ

しかし、新しいMacBookは以前の「もっとも購入しやすいベーシックなMacBook」ではなく、クラムシェル(貝殻のように開くメカ構造)型のノートPCとして、これまでにない新しい提案を行う製品として位置付けられている。ProでもAirでもなく、ただのMacBookとなっているのは、ティム・クックCEOが「ノートブックコンピュータを再発明した」という、かつてスティーブ・ジョブズが決め台詞として使ったフレーズに表れている。

では何が再発明というのだろうか。

妥協のないハードウェア設計

製品発表を担当したフィル・シラー上席副社長は、新しいMacBookのハードウェア設計におけるすばらしさ、妥協の無さを訴求した。

重さは2ポンド(公式のグラム表記では920グラム)で、薄さも13.1ミリ(MacBook Airの11インチモデルは17.3ミリだった)。外装からプラスティックパーツが取り除かれ、どの角度から見ても美しく高い質感とデザインを感じることができる。新設計のキーボードは、キートップの面が崩れず正確に上下動するためタイプフィーリングが向上しているという。

12インチ・2340×1440画素のディスプレイは過去もっとも薄く仕上げられているが、これは液晶パネルの開口率が向上し、30%もの電力を節約できたからだという。新しいMacBookはMacBook Airの11インチモデルとほぼ同じ容量のバッテリを搭載しているが、バッテリ駆動時間はまったく同じ9時間をキープしている。一般に解像度を向上させるとバッテリ駆動時間は短くなるものだが、液晶パネル自身の効率向上と、"もうひとつの要素"の組み合わせで、高解像度ディスプレイ採用によるマイナス分を帳消しにした形だ。

"もうひとつの要素"とは、Intel Core Mプロセッサの採用である。

このプロセッサは本来、第5世代Intel Coreプロセッサを搭載する高性能タブレットを開発するためのもので、以前はIntel Core Yプロセッサと呼ばれていたものである。動作周波数は瞬間的にパフォーマンスを引き出すTurbo Boost時を除くと1.1~1.3GHzだ(同世代のMacBook Airは1.6~2.2GHzで動作するIntel Core Uプロセッサが使われている)。

果たして、かつてYプロセッサと言われていたCore Mで、どこまでパフォーマンスが出るのかは、今後のベンチマークなどで明らかになっていくはずだ。

しかし、少なくともアップル自身はこのタブレット型の薄型パソコン向けにブランディングされているCore Mプロセッサで、充分なパフォーマンスを引き出せると考えたのだろう。実際、5ワットというCore Mプロセッサで充分なのであれば、消費電力は低く、そのぶん発熱も少ないため冷却ファンを省略できる。その結果、実装基板を小さくすることができ(もともとタブレット用なのだから小さくなって当然だろう)、その分、薄くとも多くのバッテリを搭載することが可能だ。

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