AppleWatchは、「1回充電で18時間」だった 新型MacBookを発表、AppleWachの詳報も

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一方でアップルは、MacBookを廉価モデルにはしないという決意をスペックの面でも表現している。MacBook Airシリーズのストレージが128~512ギガバイトの設定なのに対して、MacBookは256ギガバイトと512ギガバイトの設定。さらにメモリも標準で8ギガバイトを搭載する。

なるほど、個々のスペックだけならば新しいMacBookを上回る製品もあるだろうが、すばらしいスペックだ。しかし、スペックが優れているだけでは、再発明とは呼ばないだろう。

クックCEOが「再発明」と語った背景には、単に優れたノートブックコンピュータという以上の意味が込められていると考えられる。アップルはそうした部分を発表会では詳しく説明しないことがある。

USB 3.1 Type-Cコネクタが持つ重要な意味

今回の場合で言えば、USB 3.1 Type-Cコネクタの採用と、それ以外のコネクタの廃止である。USB 3.1 Type-Cは表裏のないリバーシブルコネクタで、5Gbpsの通信速度を誇る高速通信インターフェイスと電源アダプタにも使えるだけの電力供給が可能だ。さらには映像を出力するDisplayPort 1.2とHDMI 1.4、アナログVGAにも変換出力が行える。このコネクタの採用をもって、アップルはMacBookから従来のUSBコネクタや電源コネクタ、映像出力コネクタなどを排除してしまった。SDカードスロットも存在しない。

外部接続端子は筐体右側にあるヘッドフォンジャックと、左側にあるこのUSB 3.1 Type-Cコネクタしかない

MacBook Airシリーズを廃止しなかった事からも解るとおり、アップルも現時点において、ここまでインターフェイスコネクタを省略すると不便であることは理解しているのだろう。しかし一方で、ここまで割り切った構成にすることでUSB 3.1 Type-Cコネクタを普及させれば、ノートブックコンピュータ用周辺デバイスのトレンドを変えられるとも考えたのだろう。

おそらく新しいMacBookが発売されれば、数多くのUSB 3.1 Type-Cに対応した製品が多数登場するに違いない。この規格はアップルの独自規格ではないため、アップルの承認を得たり、アップルに高いライセンス料を支払う必要はない。

また、新技術を盛り込んだトラックパッドも、今後の進化を促す技術になるだろう。アップルはトラックパッドの四隅に圧力センサーを設置し、パッドに指が与える力の分布や操作のパターン(叩いているのか押しつけているのか、それがどんな強さなのか)を検出する能力を備えている。

アップルはこの新しいトラックパッドに対応する設定プログラムを用意し、さまざまなアクションに対してコンピュータがどのように振る舞うかを定義できるようにした。まだ未使用のため論評は控えるが、上手に使いこなせばクラムシェル型コンピュータのユーザーインターフェイスを大きく進化させることができるかもしれない。

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