企業価値は1300億円!米地域密着型SNS

ネットは「狭い世界」へ向かっている?

投資家たちは町内会規模の小さなコミュニティに収益源ありとにらんでいるようだ。すでにAOL、Google、フォースクエアなど多くのネット企業がこの市場めがけてサービスを展開してきた。その成果はまちまちだが、Nextdoorを創業したトリアとサラ・リアリーは正解を見つけたと信じている。

近隣同士に限定されたコミュニティ

(写真:Jason Henry/The New York Times)

決め手はコミュニティの構築にある。Nextdoorは5万3000超の小さなコミュニティを擁するネットワークをじわじわと米国内で形成してきた。地理的にはすべて公的な区域に重なるコミュニティで、連絡し合えるのは近隣に暮らす人同士に限定される。利用者は加入時に身元と住所について確認を求められる。

言ってみれば従来のメーリングリストやメッセージボードの新規改善版だ。利用者はローカルニュース、売りたい品物、迷子のペット、野外イベントなど、思い思いの内容の投稿ができる。さらにNextdoorは約650の地方自治体と協力し、特定の区域での停電や断水のお知らせや防犯・防災情報を提供してもらっている。

そういうネットワークだから利用者の間に信頼感が広がるという。お互いの投稿内容を重視するようになり、同じ地域の人がすすめる店やサービスに関心を寄せる(この点はNextdoorの収益性につながる)。トリアCEOによると、毎日Nextdoorの利用者間で交わされる500万件のメッセージのうち、100万件以上がお互いにすすめるサービスに関するものだ。そしてその約8割が地元の商店や業者に関する内容だという。

Nextdoorが目標とするのは、そういうやり取りからデータを抽出しておすすめ情報をまとめることだ。利用者はそれを見て、たとえば家庭教師、便利屋、家事代行の依頼先選びの参考にする。これが実現できれば商機ありとNextdoorはみている。

オンデマンド・サービス導入へ

おすすめ情報を使って利益を上げる方法については、まだ検討を始めたばかりだ。推奨された企業から広告収入を得るという道もあるかもしれない。

その一方で、カーシェアのウーバーや生鮮食品注文のインスタカートに似たようなオンデマンド・サービスも検討中だ。たとえばNextdoorのネットワーク内でおすすめの業者に(水道管の修理であれ家庭教師であれ)利用者が直接発注できるようにして、その料金に対する手数料を得るということも可能だろう。

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