「ウェンディーズ」トレーラー店は成功するのか? 紫関社長「ファーストキッチン買収のメリット」

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ウェンディーズ・ファーストキッチン129平塚田村店の利用者の半数はドライブスルー利用だという(撮影:大澤誠)

ウェンディーズ・ジャパン/ファーストキッチンは2022年3月、同社初のドライブルスルー店舗として同じ神奈川県内に「ウェンディーズ・ファーストキッチン246秦野店」を出店している。

しかしドライブスルー型にも難点がある。出店コストだ。

「更地から建てるとコストがかかるため、居抜き物件に出店するのが理想。ところがドライブスルーの空き店舗はなかなか出ない。店舗展開のスピード感も落ちる。その対策がトレーラー型店舗だ」(紫関氏)

コンテナの個数も組み合わせ方法も自由

組み立て・解体できるだけでなく、土地に合わせて形を変えられるのもトレーラー型のメリットだ。例えば今回オープンした平塚田村店はキッチンとレジ部分、イートインスペースと3個のコンテナをコの字型につないだ形。しかしコンテナの個数も組み合わせ方法も自由で、キッチンだけのスタイルにすることも可能だ。

紫関氏によるとトレーラー型店舗についてはすでに引き合いが来ているとのことだ。郊外への出店を強化し、現在の54店舗から全国100店舗を目指す。2023年3月に開催されるFC(フランチャイズ)ショー出展は今後展開を広げるうえでキーポイントになると見ている。

他のハンバーガーチェーンを見ると、国内トップのマクドナルドは2950店、モスバーガーは1258店。規模のうえで同チェーンと並ぶのはバーガーキングだろうか。コロナ禍を背景に追い上げており、2021年末時点の約140店から、2022年10月時点で160店舗まで拡大してきている。アメリカ発のハンバーガーチェーンであるところや、日本展開における紆余曲折も、ウェンディーズと似たところの多いチェーンだ。2019年に運営母体が統一され、ブランド力を上げてきている。

「ウェンディーズ・ファーストキッチン129平塚田村店」のイートインスペース。スライドアウト方式により、コンテナ約2個分のスペースを確保できる(撮影:大澤誠)(撮影:大澤誠)

一方ウェンディーズは1980年を最初に、これまで2度にわたって上陸した歴史がある。ヒガ・インダストリーズ資本によりウェンディーズ・ジャパン合同会社として展開を始めたのが2011年だ。その後2016年、サントリーからファーストキッチンを買収。両社のコラボブランド「ウェンディーズ・ファーストキッチン」の展開をスタートした。新たに両社の社長に就任した紫関氏のもと、コロナ禍に突入するまでの3年間にわたっては順調に出店を増やしてきた。

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