中国共産党の習近平総書記(国家主席)は、16日開幕した第20回党大会での活動報告で、中国経済の足かせとなる二つの主要リスク要因であるゼロコロナ政策と住宅市場政策について方向転換を示唆せず、悪化する成長見通しの浮揚につながる手掛かりをほとんど提供しなかった。
習氏はゼロコロナ政策の成果を強調し、今後の方針に関する部分でもコロナ政策には再度言及しなかった。債務・金融リスク抑制を目指す政策の下で過去最長の落ち込みを経験している不動産市場に関しても、従前の表現を繰り返しただけだ。
GDPの持ち直しも控えめなペースに
ブルームバーグのエコノミスト調査では、中国の今年の成長率は過去40年余りで2番目に低い3.3%と見込まれる。4-6月(第2四半期)の国内総生産(GDP)はゼロ成長に近い前年同期比0.4%の伸びとなった。18日発表の7-9月(第3四半期)GDPの持ち直しも控えめなペースになりそうだ。
中国経済は4~6月に失速、今年の成長率目標の達成困難か
トピックボードAD
有料会員限定記事
マーケットの人気記事