GAFAM「生んだ米」「生めなかった日本」の決定差 バブル崩壊後、積極的な産業育成が行われず

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GAFAMが抱えるもう1つの問題が、「独占禁止法制」への対応。これらプラットフォーマーは事実上マーケットを独占しているため、事業の方針によっては公正な競争を阻害してしまう可能性があります。

世界情勢に大きく左右されるのが、株価。直近でも戦争やコロナといった急激な情勢の変化で変動することもあれば、大企業1社の決算や不祥事が市場全体に大きな影響を与えることもあります。

株価の変動の背景を探ることで、短期的な世界情勢の変化はもちろんのこと、長期的なパワーバランスやお金の流れの変化を理解することができます。ここでは日本株の動きにフォーカスして世界の動きと比較しながら考えていきましょう。

世界経済を知る上で、チェックするべきニュースとは

世界経済の大きな流れは、各国の政策金利をチェックするとよくわかります。

政策金利とは、景気や物価の安定を図るために中央銀行が調整する金利のこと。一般的に、好景気によるインフレ傾向のときは金利を引き上げ、経済の過熱を抑えます。反対に不景気によるデフレ傾向のときは、金利を引き下げて資金の循環を良くしようとします。

政策金利の上下は、政府金融当局としてかなり大きな決断。「政策金利が上がる/下がる」というニュースが出たら、その背景をたどることで各国の経済情勢が見えてきます。主要国の政策金利が変動するときは必ずニュースになるので、金利の動向をに注目しておくことで世界経済の大きな流れを掴むことができると言えます。

各国の金利差に注目することによって、金融市場の大きなお金の流れを理解することも容易となり、各国経済の魅力や問題点を想像することができるようになるのです。

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