今「収入がアップしている人」が勉強していること お金持ちがお金持ちなのに勉強しているワケ

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しかし、仮想空間上での世界がどれだけ広がろうとも、どこまでいっても人間はリアルな身体の快感、満足感に紐づいている事実を忘れてはいけません。そしてそこに価値があることをまず認識すべきでしょう。

そもそも社会人になると、学生時代に勉強した数学や英語のように「学ばないといけない科目」はありません。何を勉強してもいいし、何でも勉強になるのです。それだけに、一生を通して学ぶような教養としての勉強と、「お金を増やす」ための実践的な勉強は分けて考えるべきです。

最近では「○○の教養」といった本が売れていることからも、ビジネスパーソンの高い関心もうかがえます。そういった教養は人生を豊かにする意味でもとても重要です。

私が知り合った経営者でも教養的な知識が豊富な方のほうが、話が面白いしさまざまなアイデアの引き出しがあります。長期的な目で見て成功につながる力も備わるでしょう。

「今」必要なのは「実践に紐付いた勉強」

一方、「実践に紐づいた勉強」は「今」必要なものです。実際にビジネスの現場で使って初めて価値をもたらします。

教養とは、個人が社会と関わり、経験を積み、体系的な知識や知恵を獲得する過程で身につける「ものの見方」「考え方」「価値観」が総合したものといえるでしょう。教養としての「哲学」「歴史」「宗教」「茶道」「地政学」などは、幅広く世の中を見ていく時に人として必要な知識や考え方です。

しかし、教養としての「マーケティング」「営業」「投資戦略」「情報収集力」とは決して言いません。これらは、ビジネスの現場で生き抜くための知識であり、何となく知っておくといいというレベルではなく、いわば矛や盾として身につけて使いこなすものだからです。これが、教養と実践の勉強の違いです。

次ページ趣味の勉強と実践の勉強を「分ける」
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