多くの健康食品には「科学的根拠ナシ」驚きの実際 青汁も薬の飲み合わせで問題が生じることも
青汁を野菜ジュースの一種と捉え、医療者に申告しないこともある。だが、青汁は医薬品との相互作用が確認されている食品だ。ビタミンKが豊富に含まれるため、ある種の薬と一緒に摂取すると薬の効果を弱めてしまい、血栓ができるおそれがある。
本来ならば、青汁を飲んでいることを医師や薬剤師に伝える必要があるのだが、このように患者の認識が追いついていないという現状もある。
「世界最高水準の情報」を無料提供する意味
そんな背景もあって、宇野さんは薬剤名と食品名を入力すれば相互作用がわかるサービスを展開するに至った。無料であれば、誰でもサービスを利用しやすい。
「健康食品を安全に利用するためにも、消費者の1人ひとりが情報収集に努めてほしい」(宇野さん)
「薬とサプリの相互作用チェッカー」は、健康食品に関して世界で最も権威のあるメディアがつくったデータベース『Natural Medicines』(ナチュラル メディシン)を情報源としている。『Natural Medicines』は、世界の上位学術誌に掲載された科学論文を、延べ120人を超える研究者が体系的に検索・精査して選定したもので、日進月歩の情報はつねにアップデートされている。
この『Natural Medicines』を原典に日本で翻訳・編集し書籍化したのが、『健康食品・サプリ[成分]のすべて〈第7版〉 ナチュラルメディシン・データベース日本対応版』で、2006年に初版が発行。以来、「信頼できる健康食品情報源」として、厚生労働省のホームページや、日本医師会健康食品安全対策委員会の報告書でも紹介されている。
書籍版は、情報量の多さから辞書のように厚いため持ち運びは困難だが、随時更新されているオンライン版もある。専門性が高いとはいえ、一般の人でも読めるようにわかりやすく翻訳されている。
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