日本が企業の国際競争力低いのに「高評価」の意外 製造業主体でIT化遅れ「昭和の遺産」で食べてる?
スイスのシンクタンク「世界経済フォーラム(WEF)」の「世界競争力報告」では、日本は総合で世界第6位(2019年10月発表)。「特許出願件数」という分野では高い評価を得たものの、「職場環境におけるダイバーシティー(多様性)」といった分野の評価が芳しくない。
日本の国際競争力が低下している背景として「デジタル化の遅れ」がよく指摘されている。詳しくない人でもコロナウイルスの感染蔓延に伴う政府や自治体の一連の対応に思いを来せば納得だろう。感染者との接触確認アプリ「COCOA」も最近になってサービスが停止されることになった。
電子政府に関する指標として有名な「国連経済社会局(UNDESA)」が公表する「世界電子政府ランキング」によると2020年の時点で14位となっている(資料出所:UNDESA、総務省)。
②韓国 ⑦英国
③エストニア ⑧ニュージーランド
④フィンランド ⑨アメリカ
⑤オーストラリア ⑩オランダ
※日本(14位)
日本だけがなぜアナログから脱却できないのか。とりわけ、日本の保守層がライバル視してきた韓国に大きな水をあけられているのも気になるところだ。
なぜ、日本の民間企業と政府は判断を誤ったのか?
民間企業も含めて、これまで日本の企業はさまざまな判断ミスを繰り返してきた。現在でも日本は製造業がメインという考え方を持っている経営トップが多いが、その考え方自体が時代に即しているのか疑問だ。
今や日本にとって代わった製造業王国・中国でさえも、製造業から次のステージへ進もうとしている。にもかかわらず「いいものを作れば売れる」と考えている日本企業のトップは数多い。そもそも日本のトップが経営判断を誤ることが多い背景には、自分に理解できないものはやらないという体質がある。そういう意味では、日本の経営システムはほかの先進国よりも風通しが悪く、全体的にワンマン体質になっている証かもしれない。
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