──プリキュアの名前が音声学の分析対象になるとは。
家族4人で「フレッシュプリキュア!」ごっこをしていたときの発見でした。その日の配役は、私が「(キュア)ベリー」で妻は「パイン」、上の娘は「ピーチ」、下の娘は「パッション」。これらはすべて両唇音から始まる言葉です。調べてみたら、全プリキュア59人中28人、半分弱の名前が両唇音から始まっていた(2019年時点)。日本語の子音の数を考えると、異様に高い割合です。それで、真剣に分析してみようと。
制作者がどこまで意識しているかはわかりませんが、プリキュアの名前に、私たちが「かわいい」と感じる音が多く使われているのは事実です。同じように、「ポケモン」の名前の法則性に関する研究では、名前に使われる濁音の数が進化レベルや強さに対応して増えることなどを解明しました。
音声学の面白さを伝えたい
──ポケットモンスターの分析は注目の的になりました。
実際、ポケモンの名前を分析した論文は世界中の大学で読まれています。「これだけが音声学だ」と言うつもりはないけれど、こうした研究をきっかけに、音声学の面白さを広く知ってもらいたい。
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