アストンマーティン、日本法人設立のワケ 元日産副社長から転身のCEOが明かす
ところが、流転の日々に終止符は打たれず、アメリカの経済危機に前後して、フォードの経営が危ぶまれると、早々にPAGに属するボルボは中国のジーリーに、ジャガーとランドローバーはインドのタタにと、資本力を増した新興国の自動車メーカーに切り売りされた。そのなかで、アストンマーティンだけは自己資金を調達。大きなグループの傘下に入ることなく、独立した経営を保ってきた。長年、拠点のあったニューポート・パグネルからフォードが新設したゲイドン工場へと完全に拠点を移したのも、この頃だ。
2012年にはイタリアの投資会社から資金を得るなどして難局を乗り越え、現在に至っている。
今回、日本法人設立後にはじめてアンディ・パーマー氏が日本のメディアの前に登場し、日本法人「アストンマーティン・ジャパン・リミテッド」に関する紹介と日本市場への展望を語った。
併せて、来週から開催されるジュネーブ・モーターショーで「ヴァンテージ GT3 スペシャルエディション」とサーキット専用車で7リッターV12エンジンを搭載する「ヴァルカン」の2車種を発表すると宣言した。
「おもてなしはアストンマーティンの中にもある」
「日本法人を設立した理由は、日本における顧客のラグジュアリーブランドへの期待に応えるためです。13年の日本滞在の間で学んだ”おもてなし”はアストンマーティンの中にもあるものです。アイコニック・ラグジュアリーブランドを率いる重責はあるが、楽観的な時代のスタートだとも考えています。今週で入社してから150日を迎え、評価とヒアリングといったプロセスを終えたところで、いま現在は顧客からのフィードバックやデータを分析をしています。今年で102年めを迎えるブランドですが、次の100年がどうなるかに期待して欲しいと考えています」
パーマー氏は就任後の意気込みを見せた。日産副社長から、アストンマーチンのCEOに転身した理由については、こう話した。
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