アストンマーティン、日本法人設立のワケ 元日産副社長から転身のCEOが明かす

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アストンマーティンの流麗なデザインは、多くの自動車ファンにとって憧れの存在だ

「20歳の頃から、自動車メーカーのCEOになりたいと思っていました。日産ではCEOになれませんでしたが、その夢をアストンマーティンで叶えることができました。実は、私のもうひとつの夢は、生まれた家から5マイルの距離にあったアストンマーティンだったのです」

「2つの夢が同時にかなったことに対しては、感無量としか言いようがありません。13年の日本滞在の間に、日産で培ったスキルも含めて今後の経営に活かしたいと思っています。また、アストンマーティンが大きなグループに所属していない自由を活かして、発展させたいとも思っています。そして、もっともユニークな点ですが、2000人の従業員全員が自動車に情熱を燃やして一致団結しています」

実は、最後のセリフは、アンディ・パーマー氏に限らず、アストンマーティンで働く人の口から何度も耳にした。2000人といえば、中小企業の規模だが、全員が一致団結して、自動車作りに情熱を燃やしているからこそできることがあるはずだ。

ジュネーブで新型車を発表

今後の経営に関しては、短期的には3月2日に開幕するジュネーブ・サロンで2機種の新型車を発表する。

「GT3 スペシャル・エディション」は、世界限定100台の限定生産。「Vantage」に最強のエンジンを積んだモデルであり、軽量設計かつ空力設計を重視して、シャシーダイナミクスやハンドリングに優れるスーパー・スポーツカーだ。「ヴァルカン・リミテッド・エディション」は、800馬力もの強大な出力を発揮する7リッターV12エンジンとシーケンシャル・トランスミッションの組み合わせを搭載し、限定24台のみを発売する。

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