東大生が優れているのは、この「間違えてもいい」という精神だと僕は思います。
こういう言い方をしたら少し変かもしれませんが、そもそも「東大を目指そう」なんて、なかなか思わないですよね。「自分が行ける選択肢はどれかな」「失敗しない道はどこだろう」と考えるのが普通だと思います。「自分はもっと上に行けるはずだ」なんて思えること自体が、ちょっと普通ではありません。
東大生が真に優れているのは、失敗するかもしれない東大という道をわざわざ選んで、突き進んだ点にあるのではないでしょうか。
その証拠というわけではありませんが、やはり授業でもゼミでも、東大生は積極的に発言して、「自分はこう思う」と意見を表明する機会を嫌がりません。
むしろ自分の考えを聞いてもらって、それに対してフィードバックをもらうことで、自分の思考を高めたいと思っている人が多いのです。
このように、失敗を恐れない勇気、あるいは失敗しても平気な図太さが、東大生の頭のよさをつくっているといえるのです。
独学とは「成功」ではなく「挑戦」を積み重ねる行為
違う角度から、この「失敗から学ぶ」についてお話しします。
そもそも勉強という行為は、今の自分よりももっとできることを増やす行為です。「できない」を「できる」に変えるために、僕らは勉強をしているはずです。
その中で、「成功」だけを積み重ねているのはどういう状態かといえば、「できる範囲の中で楽しんでいるだけ」でしかありません。
「できない」に目を向けずに、ただ「できる」の中でひたすら盛り上がっているだけなのです。「海で泳ぎたい」と練習しているはずなのに、ビーチで遊んでいるようなものです。
海に行きましょう。溺れるかもしれないし、くらげに刺されるかもしれないし、うまくいかないかもしれません。
でも、それでいいんです。何が「できない」のか、逆に何が「できる」のか。それをたしかめるんです。そうしなければ、勉強は絶対にうまくいきません。
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