今回はジムを早期に退会してしまう方の典型的な3つのパターンから、ジムを有効活用する方法を示したいと思います。
半年以内に退会してしまう早期退会者に多く見られるのは、「頑張りすぎてしまうこと」です。入会後に毎日のようにジムに通ったり、1日に3時間も4時間も利用したり、という方のほとんどは、翌月には利用頻度や時間が半分に、その翌月にはさらにその半分となってフェードアウトしてしまいます。
というのも、トレーニングは頑張った量に比例して効果が得られるわけではないからです。
やりすぎはかえって逆効果
例えば、筋肉量を増やして筋力を高める筋トレでは、筋肉に刺激を与えたあと、2~3日間の休息を与えることで筋肉が発達します。毎日刺激を与えるのは、筋肉の萎縮が生じて逆効果。 筋トレの頻度は週に2~3回で良いのです。
筋肉量を維持するためであれば、週1回の頻度で効果は得られます。
筋トレに要する時間も30分で十分です。ジムには全身のさまざまな筋肉を鍛えるマシンが20~30種類ほどありますが、実は5~10種類も行えば十分な効果が得られます。
早期退会者のなかには、月会費の元を取ろうとしているかのように全種類を行ってしまう方もいますが、それは不要な努力。頑張っている割に効果が出ないどころか、筋肉や関節を痛めてしまうことにもつながります。
高頻度、長時間の利用に仮に体が耐えられたとしても、部活動なみに運動を行ったのでは心理的な飽和、つまり飽きも起こります。
学生時代に激しい部活を頑張ることができるのは、若く体力があることも一因ですが、何より「卒業・引退」というゴールがあるからです。しかし健康や美容のためのフィットネスは一時的なものではなく、一生を通じて行うものですから、卒業も引退もありません。
「つらい、無理」と感じられるような運動をやっていては、数カ月で肉体的あるいは精神的に耐えられなくなるのも当然です。
ジムに5年、10年と長期間通い続けている人の平均的な利用頻度は週2回、トレーニング時間は準備運動など込みで90分程度です。それが仕事や家庭を持つ一般の人にとって無理のない頻度だといえるでしょう。
ただし、長期間体を動かす機会がなく、体力が低下している方にとっては週に2回、90分の運動でもつらいものです。最初の1カ月は週1回、1時間以内の利用で心身を慣らし、2カ月目からトレーニング頻度を週2回に増やし、3カ月目からは時間を少しずつ延ばすことをお勧めします。
早期退会者のもう1つの特徴は、間違った方法でトレーニングに取り組んでしまうことです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら