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「自己資本比率が低い」地方ゼネコンランキング 地域別・経営の危険度が高い建設会社はここだ

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地域経済の冷え込みを映し、苦境に陥るゼネコンが後を絶たない。全国の建設会社を、地域ごとに直近決算の自己資本比率が低い順にランキングした。

崩れるブロックを支えようとするビジネスマン
(写真:Sorapop/PIXTA)

特集「ゼネコン 両利きの経営」の他の記事を読む

都道府県単位での倒産や負債総額の多さについては、大阪で急増!「ゼネコン倒産」都道府県ランキングで見た。次は地域ごとに建設会社の経営状況を確認しよう。

全国の建設会社について、地域ごとに直近決算の自己資本比率が低い順に並べたものが、記事下のランキングだ。東京商工リサーチのデータを基に、直近決算の売上高が50億円以上の企業を対象にしている。そのため、それなりの規模の企業が上位に並んでいる。

安定した企業規模の一方、受注競争の激化や近年の資材高などが逆風となり、債務超過に陥る企業も少なくない。

例えば北海道札幌市に本社を構える「土屋ホーム」だ。土屋グループの中核企業として住宅事業を手がける。新型コロナウイルス発生による契約時期のずれ込みなどにより、2020年10月期に損失を計上したことなどが響いた。

群馬県高崎市に本社があるヤマダホームズは、家電量販で有名なヤマダホールディングス(HD)傘下で旧エス・バイ・エル社だ。11年にヤマダHDが子会社化、18年に完全子会社化し、再建を図ってきた。最近は新設住宅着工戸数の減少により厳しい受注環境が続いている。ウッドショックに伴う住宅資材高騰の影響も受けている。

地域経済の冷え込みを映し、今後も苦境に立たされる地場ゼネコンが出てきそうだ。市場拡大が期待できる省エネ関連事業の開拓など、新たな収益源の確立が求められる。

自己資本比率 地域別ワーストランキング200社

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