司法捜査で強まったトランプ氏の共和党内影響力 ブッシュ家、チェイニー家を圧倒し中間選挙へ

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ところが、各種スキャンダルなどに直面しても不死身であることから「テフロンドン」(都合の悪い話が吸着しないという意味で「テフロン」)とも称されるトランプ氏は、運にも恵まれている。

夏が終わろうとする現在、トランプ氏が再び息を吹き返したのが、8月8日、アメリカ連邦捜査局(FBI)の家宅捜索だ。同捜索は共和党内のトランプ支持率を下げるのではなく、逆に引き上げた。

メディアを巧みに利用するトランプ氏はFBI捜査をバイデン政権の政治的な動きとして批判。スティーブ・バノン元首席戦略官やフロリダ州選出の共和党リック・スコット上院議員などトランプ支持派はFBIをナチスドイツの秘密国家警察「ゲシュタポ」にまでなぞらえている。だが、クリストファー・レイFBI長官はそもそもトランプ氏が指名した人物だ。仮に政治思想が影響したとしても、トランプ寄りであったはずだ。

弾劾に賛成した共和党議員は予備選で敗北

反エリート、反エスタブリッシュメント、ディープステート論(秘密組織が存在するとの説)など反政府感情を抱くトランピズムは2016年大統領選のトランプ当選以前から共和党内に存在した。しかし、トランプ当選そして政権4年間でトランピズムは共和党の支持基盤となっている。FBI捜査をその反政府感情などと結び付けることでトランプ氏は共和党内を団結させることに成功した。

トランプ氏の弾劾に賛成票を投じた共和党下院議員10人は、各州で実施している中間選挙の共和党予備選で次々に出馬を断念あるいは再選を逃し、次期議会に戻る可能性がまだ残されているのはわずか2人のみだ。つまり、刺客を投入し報復を図ったトランプ氏は少なくとも10戦8勝と成果をあげている。

特に注目されたのがワイオミング州共和党予備選でかつて共和党指導部にいたリズ・チェイニー下院議員の落選であった。直前のFBI捜査も後押しした結果、同氏はトランプ氏推奨のハリエット・ヘイグマン候補に40ポイント近くの大差で敗れた。一時は次期下院議長まで上り詰めると見られていたチェイニー氏の敗北で改めて党内におけるトランプ氏の絶大な影響力が浮き彫りとなった。

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