27日から28日にかけて、恒例の『24時間テレビ「愛は地球を救う」』(日本テレビ系、以下『24時間テレビ』と表記)が放送される。今回、そのメインパーソナリティーを務めるのが「ジャにのちゃんねる」の4人だ。ジャニーズの同番組への起用ももはやおなじみだが、彼らの起用の意味はどこにあるのか? 番組の歴史を振り返りつつ、探ってみたい。
『24時間テレビ』の転機となった1992年
『24時間テレビ』の第1回放送は、1978年である。
総合司会には萩本欽一、大竹しのぶら。そしてチャリティーパーソナリティーを、当時人気絶頂だったピンク・レディーが務めた。社会福祉などのため募金を呼びかけるという趣旨はいまも変わらないが、それ以前に、特別番組を24時間にわたって放送するという試み自体がそれまでなかったものだった。
したがってリスクも考えられ、当初は「1回限り」の予定だった。だが平均視聴率も15.6%(ビデオリサーチ調べ。関東地区世帯視聴率、以下も同様)を挙げ、募金も11億9千万円余りといずれも予想を上回り、毎年実施されるようになっていく。
ただ、1990年代初頭には転機を迎える。視聴率は少しずつ下落傾向となり、1991年には平均視聴率が6.6%まで落ち込んだ。そこで日本テレビは、チャリティーという土台は堅持しつつも、よりエンタメ性の高い内容へとシフトさせる。
そうして放送された1992年は、ダウンタウンを番組パーソナリティーに起用した意外性もあって、一気に17.2%というその時点での歴代最高視聴率をマーク。それ以降は番組も再び軌道に乗り始める。
視聴率だけでなく、この1992年の放送は、現在も続く番組の基本構成が出来上がった回だった。
「今年は誰が走るのか?」ということも含め、『24時間テレビ』の目玉のひとつになっているチャリティーマラソンもその1つだ。初代ランナーは、お笑い芸人の間寛平。日本テレビの番組にレギュラー出演していた間は、もともと本業のかたわら熱心にマラソンに打ち込んでいたこともあり、彼に白羽の矢が立った。
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