実際、SMAP以降、J-FRIENDSの構成メンバーであるKinKi Kids(1997年)、TOKIO(1998年)、V6(2000年)がパーソナリティーを務めた。そして2003年以降は、毎年ジャニーズがパーソナリティーを務めるようになり、現在に至っている。
ちなみに現時点での『24時間テレビ』歴代最高平均視聴率は、SMAPの草彅剛と香取慎吾がメインパーソナリティーを務めた2005年の19.0%である。
グループの垣根を越えた「ジャにのちゃんねる」の起用
そして今年2022年は、先述したように「ジャにのちゃんねる」がメインパーソナリティーとなった。
「ジャにのちゃんねる」は、もともとはYouTubeのチャンネル名。メンバーは、嵐の二宮和也、KAT-TUNの中丸雄一、Hey! Say! JUMPの山田涼介、そしてSexy Zoneの菊池風磨の4人からなる。
彼らが配信する動画はゲームやトークをする様子をそのまま流すようなシンプルなものが多いが、それが逆に普段は見られない各自の素の表情や先輩後輩の枠にとらわれないフランクなやり取りを見る貴重な機会になっている。
2021年4月の開設以来たちまち話題を集めるとともに、チャンネル登録者数も順調に増えて現在は344万人に達する(2022年8月26日時点)。その実績が認められ、今回のメインパーソナリティー抜擢となった。
まず今回の起用で興味深いのは、彼らがいわゆるグループではないことである。彼らはもともと1つのグループではなく、グループの垣根を越えて集まったユニットだ。これまで、『24時間テレビ』のジャニーズは、グループ単位でパーソナリティーを務めることが圧倒的に多かった。その意味での新鮮さがまずある。
ただ近年、グループ単位ではない起用も増えつつある。
2017年は、嵐の櫻井翔、KAT-TUNの亀梨和也、NEWSの小山慶一郎。3人は当時、いずれも日本テレビのニュース番組やスポーツ番組のキャスターをしていた。今回の「ジャにのちゃんねる」の4人にも、日本テレビ日曜午前の番組(『シューイチ』『ニノさん』『スクール革命!』)のレギュラーという共通点がある。
また2020年は、V6の井ノ原快彦、NEWSの増田貴久、Kis-My-Ft2の北山宏光、ジャニーズWESTの重岡大毅、King & Princeの岸優太の5人が起用された。コロナ禍での初の『24時間テレビ』で絆の大切さが意識されたこともあり、グループ、そして世代の垣根を越えた人選になった。その点は、今回の「ジャにのちゃんねる」にも通じるだろう。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら