赤ちゃんポストに預けられた想定外の男の子の今 預けられた経緯は?実母は交通事故で死亡…
「ゆりかご」に救われた
ナースステーションのブザーが鳴って看護師らが駆けつけた時、その幼い男の子は、新生児用の保育器の上にちょこんと座っていた。
熊本市の慈恵病院にできた赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」。病棟1階にあるその扉の中で、宮津航一さんは発見された。
誰に連れてこられたのか、分からない。青いアンパンマンの上着を着て、時折、笑顔も見せたという。
「ゆりかご」は、さまざまな事情で子どもを育てられない親が、人に知られず、病院に子どもを託す仕組みだ。
病院としては、預け入れられるのは「赤ちゃん」を想定していた。ところが、航一さんは、身長約1m、体重は14kg。話しかければ受け答えもできる幼児であり、ちょっとした「想定外」の事態だった。

















