家電メーカーの「象印」が飲食業に進出したワケ 圧力IH炊飯器「炎舞炊き」で炊いたご飯が主役

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象印マホービン経営企画部事業推進グループ長の北村充子さん(筆者撮影)

早速、9月1日から提供する新メニューの中からおすすめのメニューを出してもらった。それが、昼の「象印御膳(鯛茶漬け付)」(1980円)だ。この商品の内容は、魚と肉、旬、ご褒美(+300円)の4種類の中から選べる主菜と真鯛の薄造り、鯛出汁、おかず豆皿3種、ごはんのお供、炎舞炊きごはん(2種)、ごぼうとわかめのお味噌汁、お米アイスと盛り沢山。

「最高級のごはんとおかずという組み合わせも考えましたが、家庭で再現できることを意識したメニューにしました。ここで提供される料理のレシピはHPでも公開しています」(北村さん)

大阪・難波「象印食堂」の「象印御膳(鯛茶漬け付)」1980円(筆者撮影)

「さがびより」と「つや姫」のブレンド

炎舞炊きごはんは、その名のとおり、象印マホービンの圧力IH炊飯ジャー「炎舞炊き」で炊き上げたごはんで、五ツ星お米マイスターの金子真人氏が厳選した佐賀産「さがびより」と山形おきたま産「つや姫」のブレンド米を使用している。ブレンドの比率は、大粒の高品質米を1%刻みで調整しながら炊飯テストを繰り返して決めたという。

かたさとやわらかさ、粘りの強弱のちょうど中間に炊き上げた白米「ふつう」と、食感を「もちもち」、または「しゃっきり」に炊き分けた白米「炊きわけ」、玄米などの「健康応援米」の3種類から選べる。量も茶碗の約半分の「標準」と約1杯の「多め」、2口程度の「少なめ」を用意。おかわり自由ということもあり、全種類を食べる客も多い。

まずは、「ふつう」を茶碗によそってもらった。ひと粒ひと粒が立っていて、眩いばかりの光を放っている。銀シャリとはこのことを言うのだろう。食べてみると、米粒にしっかりとした弾力がある。決してかたいわけではなく、歯を押し返すような心地よい弾力。そして、何ともいえない甘みがふわっと広がり、その余韻はいつまでも続く。

こんなに美味しいごはんを食べたのは本当に久しぶりである。料亭や高級割烹で出される土鍋炊きのごはんに匹敵する旨さだ。しかも、おかずを食べるとごはんが食べたくなり、ごはんを食べるとおかずが食べたくなるという無限のループ。あっという間にごはんを平らげてしまった。

次ページ2杯目は「玄米」
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