4~6月期消費回復でGDP年率2.2%増プラス成長 先行きは世界経済不安で減速見通しが主流
年末に向けてマイナス成長の可能性も
エコノミストの見方
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎主席研究員:
- 事前予想よりも個人消費はやや弱かった。エネルギーや輸入品、食料品の値上がりで個数や回数が増えず、最終的に消費の伸び悩みにつながった
- コロナ前水準をギリギリ達成。19年10-12月期は消費税率が引き上げられて景気がすとんと落ちた水準で、それを回復しても水準感としては低い
- 7-9月期のGDP、個人消費もプラスにみている。人が動いているプラス要因と、物価とコロナのマイナス要因では、現時点でプラスの方が多い
農林中金総合研究所の南武志主席研究員:
- 日本はコロナでの落ち込みも少なかったが、戻りも鈍い。それが日本経済の特徴だと思う
- 7-9月期もプラス成長とみているが、足踏み感が徐々に出てくるだろう。世界経済の減速を受け、年末に向けてマイナス成長の可能性も出てくるかもしれない
- 原油高は世界経済減速である程度落ち着いてくるだろうが、小麦などの食料は政府も追加で対応してくるのではないか。物価高の影響で消費が減速することもあり得る
詳細(内閣府の説明)
- 実質GDPは19年10-12月期のコロナ前水準に比べプラス0.2%
- 個人消費は外食、衣服、宿泊サービス、旅客サービスがプラス寄与。まん延防止措置が3月に終了し、4-6月期は対面サービス中心に回復
- 設備投資はソフトウエアへの支出が増加に寄与
- 公的資本形成は6四半期ぶりの増加。請負金額が1-3月期にプラスに転じていたが、出来高ベースで少し遅れてプラスに転じた
(山際経済再生相の談話とエコノミストコメントを追加して更新しました)
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著者:占部絵美
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