中国の広汽集団、ステランティスとの合弁解消へ 出資比率の変更をめぐり両社の対立が表面化

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ステランティスとの合弁会社は赤字が続き、広汽集団にとって経営上の重荷になっていた(写真は広汽フィアット・クライスラーのウェブサイトより)

中国の国有自動車大手の広州汽車集団(広汽集団)と欧州自動車大手のステランティスは7月18日、両社が折半出資する広汽フィアット・クライスラー(GAC FCA)の合弁解消について協議中であると、それぞれ発表した。広汽集団側の説明によれば、GAC FCAの経営はここ数年赤字が続いており、双方が法律に基づいて合弁解消の手続きを進めるという。

「GAC FCAは資金繰りの問題に加えて、車載用半導体の供給不足や新型コロナウイルス流行(に伴う厳しい防疫措置)の影響も重なり、2022年2月から正常な経営に復帰できない状況が続いている」。広汽集団の担当者は、財新記者の取材に対して合弁解消の背景をそう語った。

ところが、ステランティス側の説明は広汽集団のそれとは食い違う。ステランティスによれば、合弁解消の主因はGAC FCAの出資比率変更をめぐる(広汽集団との)交渉が不調に終わったことだ。

2022年1月27日、ステランティスはGAC FCAへの出資比率を50%から75%に引き上げると発表し、「広汽集団はこの変更に同意済みだ」と説明した。ところが広汽集団は、ステランティスの発表が「わが社の同意を得ていない」と否定する声明を出し、強い遺憾の意を表明した。

3~6月の販売実績はわずか2台

この事件は、GAC FCAの経営権をめぐる双方の意見の対立を白日の下にさらした。その後、2022年3月に開催されたステランティスの企業戦略説明会で、同社CEO(最高経営責任者)のカルロス・タバレス氏は「(GAC FCAの)出資比率を75%に引き上げることで広汽集団と合意した」と再び発言した。これに対して、広汽集団はいっさいコメントしなかった。

GAC FCAはもともと、イタリアの旧フィアットと広汽集団の合弁会社として2010年に発足。「ジープ」ブランドのSUVの現地生産車が人気を博し、最盛期の2017年には中国市場で22万2300台を販売したが、翌年から販売が急減した。業界関係者によれば、SUV市場の競争が激化するなか、一部の車種に品質問題が生じたことが顧客離れを招いたという。

本記事は「財新」の提供記事です

広汽集団が公表している生産販売の速報データによれば、GAC FCAの2022年3月から6月までの販売実績はわずか2台。販売台数が2017年のピークから事実上ゼロに落ち込むまで、5年もかからなかったことになる。

ステランティスと広汽集団の主張の食い違いはさておき、広汽集団にとって(赤字を垂れ流す)GAC FCAの存在が経営上の重荷になっていたことは、争えない事実と言えそうだ。

(財新記者:戚展寧)
※原文の配信は7月25日

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