中国のミサイル発射が戦略的判断ミスと言える訳 議会人の台湾訪問に軍事力での対抗は異様、異常
自民党の佐藤正久外交部会長は7日、フジテレビ系『日曜報道 THE PRIME』(日曜午前7時30分)に出演し、中国が4日に日本の排他的経済水域(EEZ)に撃ち込んだ弾道ミサイルは沖縄の先島諸島の地上目標を破壊する目的のものだったと断言した。
佐藤氏は、台湾有事で日本は巻き込まれるという前提で対応しないといけない、と強調した。
中国軍は、ペロシ米下院議長の台湾訪問への対抗措置として、4日から台湾周辺で大規模な軍事演習を展開した。日本のEEZへの着弾は5発。
元外交官で内閣官房参与の宮家邦彦氏は、「今回、中国は戦略的な判断ミスをした。中長期的には中国に不利になる」と指摘した。
米国内で台湾有事への戦略の見直しを求める声が
佐藤氏は「中国は議会人の訪問に軍事力で対抗措置をとるとんでもない国だ。中国の異様さ、異常さがはっきりした」と非難し、日米の連携に欧州も加わっていくとして、やはり中国の戦略的ミスとの認識を示した。
番組レギュラーコメンテーターの橋下徹氏(弁護士、元大阪府知事)は、安倍晋三元首相が「米国は(台湾有事に対する)あいまい戦略を捨てるべきだ」(2月27日『日曜報道 THE PRIME」』)と発言したことについて、「中国が現状を維持するなら『ひとつの中国』を尊重するが、台湾を武力侵攻するなら日本もやるぞ、ということだ」と、安倍氏の真意を解説した。
米国内で台湾有事へのあいまい戦略の見直しを求める声があることについて、立憲民主党の小川淳也政調会長は「白黒はっきりつけようとすれば互いに引けなくなる。結果として戦争被害が国民に及ぶ。国際政治でのあいまい戦略は必ずしも否定されるべきではない」と話した。
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