中国のミサイル発射が戦略的判断ミスと言える訳 議会人の台湾訪問に軍事力での対抗は異様、異常
橋下氏:二点ある。国民の感情からすれば、(台湾有事に)積極的に関与(すべきだ)と(いうのは)、多分そうなのだろう。ただ、ロシアによるウクライナ侵攻を見てもわかる通り、国民避難の体制がしっかり整わないと、本当に悲惨な状況になる。今は全くないに等しい。気持ちだけ威勢よくいくのは非常に危険だ。気持ちと同時にしっかり避難体制を整えること(が大事だ)。二点目、今までの曖昧戦略は何も言わないという超曖昧。安倍晋三元首相は「曖昧戦略を捨てるべきだ」と(2月に)この番組で言ったが、実は、安倍氏のあの発言は一つの選択肢に絞るというのではない。非常に卓越したメッセージの出し方だ。中国が台湾に関して現状を維持するなら「ひとつの中国」を尊重する、と。
しかし、もし武力侵攻した場合は、日本もやるときはやるぞ、と。ここまでの具体化は絶対必要だ。今までの何も言わない曖昧戦略は(中国に対して)間違ったメッセージになる。だからと言って、何でもかんでもやるぞ、ひとつの中国は否定するぞ、と(いうのはダメ)。少しあおったのだが、安倍さんはそこに乗らず、現状維持をするなら、きちんと「ひとつの中国」を尊重するよ、でも、武力で崩してくるならやるよ。このメッセージをしっかり出すべきだ。しかし、勢い余って威勢よくなんでもかんでもやるぞ、やるぞ、というのはダメだ。
米国が曖昧戦略を変えつつある
宮家氏:中国については、米国自身が曖昧戦略を若干変えつつある。今までは軍事的関与をするかしないかも含めて言わなかった。これが、軍事的関与はするかもしれないけど、その程度は言わないという意味での曖昧戦略になった。日本も同じようにやれという趣旨ではない。日本には曖昧戦略すらなかった。ある程度政治的な抑止力の一環として、という意味で付き合っていかなければいけない。
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