そして、7日間の隔離を行い、検査センターもしくは公的に認められた検査センターで抗原検査を行う。それが陰性となれば、隔離は終了だ。追って、隔離終了の書面が届くという流れになっている。
当地で皆が困っているのは、7~10日の隔離期間を経過して抗原検査を受けても、陰性判定が出ないケースが多いことだそうだ。陰性にならない限り、延々と受け続けることになるから、困ってしまうのも無理はない。この傾向は、オミクロン株で顕著なようだ。
こんな様子であるから、より敏感なPCR検査で陰性となるには、さらに高いハードルがある。保険所の担当だったラウラ氏からは、「7日経過してPCRが陰性になることはまずないから、抗原検査を先に受けなさい」という無情なアドバイスを受けた。いったい帰国できるのはいつになるのかと、不安になった。
そして、7日目。もう顔なじみになった検査員がホテルの部屋まで来てくれた。もちろん、抗原検査は自費だ。検査の結果は見事、陰性。少なくとも隔離は終了だ。
続いてPCR検査を行う。その結果がわかる数時間は、なかなか落ち着かない。ホテルの部屋を片付け、フライトの状況をチェックし……と、帰国する気満々であったが、夕刻に再び「陽性」の連絡を受けてしまう……。
「最後の手段」があることを知るも
このところ、なかなかPCR検査が陰性にならず、帰国できない日本人が増えているようだ。2週間経っても「まだダメ」というケースもあるようで、そんな話を聞くとますます気が滅入る。
経験者からのアドバイスによると、そういった場合、各国の日本領事館(大使館)が相談にのってくれるという。「隔離期間も終わり、抗原テストでは陰性。しかし、それから複数回PCR検査を受けても陰性にならない」という状況の日本人であることを証明するレターを発行してくれるそうだ。
日本の検疫、航空会社に対して特別処置を願う趣旨のものであるが、これが受け入れられるかどうかはケースバイケースというから、まさに最後の手段だといえる。
7日目から1日のインターバルをおいた9日目に、再びPCR検査を受けた。検査には1回70ユーロが飛んでいくが、「こうなったら、毎日でも受けてやる」、そんな気で臨む。すると、今度は陰性となったではないか。
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