コロナで「売れた」「売れなくなった」商品トップ30 3月のまん防解除を見据え、需要に変化も

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まん延防止等重点措置の解除を見据え、需要が変化した商品もある(写真:chandlervid85/PIXTA)

新型コロナウイルスが蔓延し始めてから2年が経った。今年も年明け早々一気に感染者数が増え、2月5日に1日の新規感染者数が10万人を突破したところでピークアウトしたものの、3月中旬から5万人前後の状態が続いている。

国内のワクチン摂取率は上がり、2回目の接種を完了した人は総人口の79.6%にのぼる。中でも、65歳以上の高齢者は92.5%と高く、3回目も84%が接種を完了している。その一方で若年層の接種は進んでいないため、総人口に占める3回目接種を終えた人の割合を見ると、44.34%(いずれも4月7日時点)にとどまるのが現状だ。

「コロナ慣れ」による楽観と警戒感が混在

こうした中で、3月21日にはまん延防止等重点措置が解除され、対面での入学式、入社式が復活。外を歩くときにマスクをしない人を見かける機会も増えた。

ただ、ディナータイムの営業を再開させた飲食店からは「客足の戻りが鈍い」という声が聞こえる。観客の入場制限を撤廃したプロ野球では、選手の感染でゲームが中止になる事態も相次いでおり、まだまだ予断を許さない状況にある。

市場調査会社のインテージが、新型コロナの影響を受ける直前から週次で全国のスーパー、コンビニ、ドラッグストア、ディスカウントショップなど、約6000店舗の販売動向を追う「新型肺炎カテゴリー動向」。今回公表した2022年2月21日週までのデータからは、「コロナ慣れ」からくる楽観と、まん防下の警戒感が混在する国民の意識がうかがえる。

まずは、コロナ禍における「新3種の神器」(マスク、手指消毒剤、非接触型体温計)の動きから見てみたい。グラフは2019年との比較である。

マスクの需要はかつてよりやや落ち着き、2019年の2倍弱まで下がってきている。一方、非接触型体温計は高い需要が続いている。対前年比では、昨年9月頃から10%台にとどまる週も見られるものの、昨2020年は2019年比で1000%を超える伸びを示しており、鈍化したとはいっても2019年と比べれば6倍以上伸びている計算だ。

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