多い?少ない?鉄道会社の「CO2排出量ランキング」 他交通機関からのシフトで削減負担が減らない

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続いて、鉄道会社のCO2排出量を各社ごとに見ていく。JR旅客6社、JR貨物、大手私鉄の計22社について2020年度のCO2排出量を各社のホームページから調べてみた。会社によって、連結、単体の別だけでなく、鉄道事業だけを抜き出して公表している会社もある。そこで、鉄道事業のCO2排出量をより正確に把握するために、記載の優先順位を鉄道事業、単体、連結の順とした。

その結果を大きい順に並べてみた。1位がJR東日本で、その後JR西日本、JR東海、東急と続くのは前述のとおりだが、その後は5位JR貨物、6位東京メトロ、7位JR北海道、8位京急電鉄、9位東武鉄道、10位近鉄グループホールディングスと続く。

鉄道事業の順位付けではない

なお、単体や連結の場合は鉄道以外の事業も含まれている可能性があり、各社の鉄道事業のCO2排出量を順位付けしたものではない。一例を挙げると、東急のCO2排出量は55万トンだがこれは連結ベースで、「鉄道はグループ全体の年間CO2排出量の3割を占める」としている。ということは、東急の鉄道事業のCO2排出量は16万トンで小田急電鉄や西武ホールディングスの鉄道事業をやや下回ることになる。

また、JR北海道はデータが2017年度から更新されていないため、他社との厳密な比較は難しい。現在はもっと減っているとしても、その企業規模に比べるとCO2排出量が多いように見える。たとえばJR北海道の車両走行キロはJR東日本の5%程度だが、CO2排出量は2割程度もある。その理由として、JR北海道は非電化区間が多い、暖房や融雪に伴うエネルギー消費が多いといった要因が挙げられる。

JR貨物が上位にいるのもやや意外な気がするが、昼夜問わず全国を走るJR貨物の車両走行キロは実は、JR旅客大手に匹敵するレベルである。であれば、「環境にやさしい」鉄道貨物がさらにCO2排出量の削減に動くのも無理はない。

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