エクストレイル「NO.1返り咲き」が期待できる訳 「タフ×上質」で勝負する4代目の確かなデキ

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先代がデビューした2013年は、多くのブランドがSUVに目を向け始めたころで、「エクストレイルは無骨で時代遅れだ」と評する人もいた。しかし、世の中にSUVがあふれるような状況になった今は、逆にスズキ「ジムニー」やトヨタ「ランドクルーザー」など、本格派のクロスカントリー4WDが再び注目を集めるようになっている。

つまり、新型のスタイリングは先祖返りであると同時に、今のトレンドに合致しているとも言えるのだ。

それを象徴するのがボディサイドで、水平基調で前後フェンダーの抑揚も控えめと、機能重視の造形となっている。大きく盛り上がったフロントフェンダーで躍動感を強調していた先代とは、対照的だ。

「アリア」とも共通性のあるキャラクターラインを最小限にしたサイドビュー(写真:三木宏章)

前後フェンダー以外に、これといったキャラクターラインを持たないことも特徴で、「アリア」などとも共通する“日産ブランド”としての統一性を感じる。

意外にも全長は-30mm

グレードは、上からG、X、Sの3タイプで、撮影したGグレードではサイドウインドー上端だけでなく、サイドシルにもクロームメッキが入り、シルエットが引き締まって見える。また、SとXでは18インチのホイールが19インチになるのも、Gの特徴だ。

スッキリしたサイドと対照的なのが、フロントマスク。「スプリットフェイス」と呼ばれる上下2段のランプとブラックのVモーショングリルの組み合わせは、かなり鮮烈だ。

切れ長のヘッドライトは近年の日産車に共通するテイスト(写真:三木宏章)

リアは当初、もっとプレーンな造形だったというが、「フロントの存在感に合わせて力強さを加えていった」と説明された。コンビランプも上下に薄い水平基調で、先代よりモダンかつ落ち着いた後ろ姿になった。

ボディサイズは、全長が先代より30mm短い4660mm、全幅は20mm幅広い1840mm、全高は20mm低い1720mmだ。ホイールベースは2705mmのままで、見た目にもフロントのオーバーハングが少し短くなったと感じる。ボディカラーは12色で、うち5色がルーフをブラックとした2トーンだ。

インテリアはブラック基調であるが、インパネやドアトリムの上端はブラウンとして、各所に配されたダブルステッチとともに、深みを出している。

インパネ上面がブラウンになっていることが特徴的(写真:三木宏章)

Gグレードではタンのナッパレザー、Xでは防水シートがオプションで選べるという。外観と同様に水平を強調したインパネは厚みがあってタフさも感じるし、センターパネルをややドライバー側に傾けた配置とするなど、凝った造形でもある。

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