アラサーのための戦略的「人生相談」--この連載はマニュアル的すぎませんか?(その1)

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広瀬 一郎

■■第8回 この連載はマニュアル的すぎませんか?(その1)

水本満夫・仮名 29歳 コンサルティング会社勤務

水本: 過去の連載を拝読したのですが、この人生相談は、ちょっと世間一般の人生相談と違うように感じます。

いわゆる「悩み」は、仕事にしても恋愛にしても、なかなか口では説明できない部分がありますが、それを広瀬さんは、「解消する方法」があると説明してくれています。確かにその方法は参考にはなりますが、解説が多少マニュアル的になっている感じがします。

現実の人生っていうのは、マニュアルどおりなんかに絶対にいかないはずです。だから私は、「人生に成功する方法」とか、「恋愛マニュアル」的なものは、ちょっと軽すぎるんじゃないかと思って、あまり信用しません。

そんなに簡単に「悩み」が解消するなんて思うほうがおかしいですし、「方法がある」と言ってしまうと、「容易に解消できる」という間違った考えを助長するんじゃないか、という心配があります。

広瀬さんは「マニュアル」的な「方法論」を私たちに教えてくれていますが、その裏に実は「マニュアル化」できない部分に関する思いがあるのではないかとも感じます。そこで、広瀬さんが、「人生を戦略的に生きる」という方法論的な「マニュアル」をどのように思われているのかを伺いたいのですが。

広瀬:今回の質問はスルドイし、深いですねえ。おっしゃっている意味は非常によくわかります。私も巷に出回っている「人生に成功する鍵」とか、「絶対に成功する方法」なんてものは、タイトルを読むだけで気恥ずかしい。とても人前で読む気にはならないし、ましてやレジに持っていく勇気はありません。

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