不況知らず?ヴィトンが世界で売れるワケ 親会社LVMHの日本売り上げは8%も増加

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昨年10月にLVMHはまた別の新機軸を打ち出した。カール・ラガーフェルドやクリスチャン・ルブタンをゲストデザイナーとして迎え、昔ながらのモノグラムをあしらった限定版アクセサリーを売り出したのだ。ゲストデザイナーには、パリに建設された現代アートの美術館、フォンダシオン・ルイ・ヴィトンを設計した建築家のフランク・ゲーリーも含まれている。

「現代アート作品に近いものとしてブランドを売り込む方法だ」と在ミラノのベイン・アンド・カンパニーで高級品業界を専門とするクラウディア・ダルピツィオが、ヴィトンのカプセルコレクションについて最近のインタビューで語っている。「機能や素材に加えて芸術的にも、商品に対する認識と価値が増すように努力している」。

昨年LVMHの成績が特によかったのは米国と日本でだった。日本で通年の売上高は前年比8%増加し、第4四半期にはユーロ安が幸いした。そのほかのアジア諸国では中国市場が圧倒的に強いが、売上高は全体として1%減少した。欧州市場は3%増だった。

キャピタルゲインの使い道

通年の純利益を押し上げた一因として、昨年12月にLVMHは同じフランスの高級ブランドとして張り合うエルメスの持ち株を手放して28億ドルの利益を得た。LVMHは4年ほど前にエルメス株をひそかに買い進め、約23%を保有する外部株主として大きな存在となったが、金融市場当局から違反行為があったものと見なされて昨年800万ユーロの罰金を科されていた。その後、創業者一族が経営しているエルメスに提訴され、LVMHは保有するエルメス株を自社株主に割り当てするという形で和解したのだ。

昨年9月に発表された和解内容によると、LVMHのアルノー会長はエルメス株8.5%(時価26億ドル)を個人で保有し続けることができる。LVMHの手元現金はますます膨らんだ。アナリストによればまた買収をしたり、傘下のベルルッティ、ケンゾー、ダナ・キャラン、ロエベなどのブランド強化に資するものと予想される。

(執筆:Nicola Clark 記者、翻訳:石川眞弓)

(c) 2015 New York Times News Service

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