高速鉄道商戦・地方鉄道まで徹底リポート

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3月12日の全線開業を控える九州新幹線。鉄道車両メーカー最大手、川崎重工業の兵庫工場では、九州新幹線用の車両・N700系の製造が休む間もなく続いている。その傍らでは、3月5日から営業運転を開始する東北新幹線E5系の構体組み立てが行われていた。

戦後、何十社も乱立した鉄道車両メーカーだが、統廃合が進み、現在は川重、日立製作所、日本車輌製造など10社程度に集約された。機械部品や素材などを含めても鉄道メーカーは約600社。市場規模は信号システムなどを加えても4200億円にすぎない(日本鉄道車輌工業会調べ)。鉄路拡張の時代は終焉し、国内の成長余地は乏しい。大手各社が目を向けるのは海外市場。2020年の市場規模は20兆円を超えるという試算もあり、各社とも食い込みに躍起だ。

経営を上下分離して赤字ローカル線を支援

視点を国内に戻そう。雪が降りしきる2月のある土曜日の朝、青森県の津軽五所川原駅に20人もの観光客が団体で詰めかけた。お目当ては津軽鉄道の「ストーブ列車」。古い客車内に置かれた石炭だるまストーブを囲んで、観光客たちが記念写真を撮り合う。だが、にぎやかなストーブ列車の隣の一般車両はガラガラだ。

人けのない駅舎に張られていた片道通学定期券の利用を呼びかける広告が目を引いた。マイカーによる学校への送り迎えが増えていることから、片道だけでも鉄道を利用してもらおうという、苦肉の策だ。

観光客だけでは旅客収入の落ち込みを補填できず、津軽鉄道は赤字に苦しむ。同社に限らず、全国の地方鉄道の経営はどこも火の車だ。沿線人口の減少、少子化、モータリゼーションの流れなど、経営を取り巻く環境は厳しい。00年の鉄道事業法改正による規制緩和を契機に、赤字路線の廃止が相次いでいる。

 

 

 

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