日本と大きく異なるインドの労働法、雇用時には契約締結を--琴浦 諒弁護士にインタビュー


--面白いですね。契約や法令上の規定が原因でもめ事が生じた例などはありますか?

一般論として、契約や法令上の規定そのものが原因で、被雇用者との間でトラブルが発生するという例は少ないと思います。どちらかといえば、何らかの理由により、被雇用者と会社側の関係が悪化したときに、初めて被雇用者側があら捜しをし、契約内容などの不備を指摘して有利に持ち込もうとしてくることが多いようです。ただ、スキのない法務体制を整えておくのに越したことはないので、それを心掛けたほうがいいでしょう。

--なるほど、やはり当たり前のことですが法的トラブルになる前に、事態を察知するように心掛けて、コミュニケーションをとるということが大事ですね。

(注)
1947年インド労使紛争法(Industrial Disputes Act, 1947)(「労使紛争法」) 第2条(s)では、「労働者(workman)」の語の定義には、肉体的、非熟練的、熟練的、技術的、運営管理的もしくは事務的作業を行うためいずれかの産業において雇用されている者(見習工を含む)、または監督的作業を行うために雇用されているが、1か月当たり1,600ルピーを超えない賃金しか得ていない者だけを含むとしている。(「JETRO労働法調査報告書」より)

琴浦 諒(ことうら・りょう)
2002年3月京都大学法学部卒業。03年10月弁護士登録、アンダーソン・毛利・友常法律事務所に入所。07年9月~08年5月インド ムンバイのAmarchand&Mangaldas&Suresh A.Shroff&Co法律事務所勤務。09年5月米国Columbia Law School。09年10月アンダーソン・毛利・友常法律事務所復帰。10年2月ニューヨーク州弁護士登録。

 

須貝信一(すがい・しんいち)
1973年生まれ。法政大学英文科卒業。外資系IT企業、インド関連コンサルティング会社にて取締役として事業の立ち上げ等を経て、現在はネクストマーケット・リサーチ代表取締役。中小企業診断士。

 

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