日本と大きく異なるインドの労働法、雇用時には契約締結を--琴浦 諒弁護士にインタビュー

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--確かに、そうですね。インドでは中央政府が定める労働法に加えて、州ごとに異なる労働法があります。具体的な違いはありますか?

中央政府の労働法が基本的なものとして存在しますので、州ごとに法律は確かにありますが、特別に際立って変わった法律はないと思います。

州法で重要な法律としては、Shop&Establishments法が挙げられます。この法律は州法なのですが、労働時間や休暇など基本的な労働条件を定めています。州ごとに異なる規制内容として代表的なものは、休日の定めや有給休暇の日数などですね。ちなみに、Shops & Establishments法が適用されるのは、法律の名前のとおり店舗・施設(事務所)などであり、工場で働く工場労働者には、連邦法である1948年工場法が適用されることに注意が必要です。

--これは、という特徴のある州はありますか?

ものすごく変わった法令のある州というのはないんじゃないかと思います。確かに、州ごとの労働法により、規制内容が多少異なるというのはあると思います。ただ、全体としては、ほとんどの州で似たり寄ったりの規制になっていますね。

たとえば、1日の最大の労働時間として定められている上限は、だいたいどこの州でも9時間です。各州はそれぞれの州法に基づいて1日の労働時間の上限を定めているわけですが、それはある程度の社会全体におけるコンセンサスに基づいているわけで、それが上限9時間ということなのでしょうね。このコンセンサスに従って州法が定められた結果、おおむねどの州も1日の上限は9時間になったということなのでしょう。

このことは、たとえば日本でも各県の条例の内容が似たり寄ったりということを考えれば、わかりやすいのではないかと思います。とはいえ、進出地域の州法によって、多少の違いがあることも事実ですので、就業規則などの作成時には州法を見る必要があります。たとえば、デリー事務所とムンバイ事務所でまったく同じ就業規則は使えない可能性があるということですね。

--面接、採用、雇用契約での注意すべき点は何ですか?

まず、きちんと雇用契約を結ぶということだと思います。日本では雇用契約書というものがない場合が多いですが、インドは基本的に契約社会ですので、workmanを雇用する場合であれ、non-workmanを雇用する場合であれ、雇用の際にはきちんとした契約を結ぶべきです。

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