日本人に伝えたい「チバニアン命名」の凄さの本質 「地磁気逆転」の明瞭な痕跡が命名の決め手に
2020年に日本の地名を冠した時代が誕生
2020年1月17日。77万4000年前〜12万9000年前の時代名を「チバニアン」と呼ぶことが決定しました。地球の歴史に初めて日本の地名を冠した時代が誕生した瞬間です。
46億年の地球の歴史を示す時代を地質時代といいますが、「古生代」とか「中生代」のような「~代」という名称がよく知られています。これをもう少し細かく示すときは「ジュラ紀」、「白亜紀」といった「〜紀」で表します。「国際年代層序表」では、これをさらに細分化して116の時代に分けられていて、それぞれ名称がつけられています。
この表は国際地質科学連合の国際層序委員会が作成し、時代の境目が世界でいちばんよく観察できる場所を「国際境界模式層断面とポイント(GSSP)」と指定し、「ゴ―ルデンスパイク」と呼ばれる金色の鋲(びょう)を打ってそれを示しています。
そしてこのGSSPが置かれた場所の名称が時代名となります。とはいうものの、GSSPや名称が決まっていない時代もわずかに残っていて、チバニアンも承認されるまでは、そんな時代の1つでした。
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