【産業天気図・通信業】携帯電話が一段と成熟。固定通信も値下げ再燃で『雨』

通信業界は、携帯電話の市場拡大が鈍化したことから、一転して減収減益に陥る公算大だ。携帯業界の巨人・NTTドコモが利益を削った営業戦略に打って出たことが大きく影響している。ドコモは、解約率の低下を目指して各種割引サービスを拡大させ、第3世代携帯電話「FOMA」への世代交代を図るため販売促進費を拡大。この結果、ドコモは減収・営業減益に陥る公算だ。2005年度もV字回復は期待できそうにない。ボーダフォンは商品力の低下と客離れが深刻。元気なKDDIのauも業界全体を牽引するには力不足だ。
 一方、固定通信業界は依然として価格競争が続く。04年度はKDDI、ソフトバンク(日本テレコム)ともに赤字の見込み。05年度はソフトバンク、KDDIが格安電話事業を開始し、光ファイバーなどブロードバンドでも競争が激化しそう。ガリバー・NTT自身が対抗値下げに出るため、業界全体の収益が減少することは避けようもない。リストラが進むNTT以外の競争事業者は、シェア獲得を目指した初期販売コストが重くのしかかり、赤字拡大を余儀なくされそうだ。
【丸山尚文記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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