2022年の株主総会見どころ｢株主提案77社リスト｣ 3月本決算企業に対し､提案数は過去最多に

【6月24日】※2番目に総会開催が多い日

24日の注目は電線メーカー・三ッ星の総会だ。

5月12日に開催したアダージキャピタルが社長解任などを求めた三ッ星の臨時総会では、株主提案が否決されたが、アダージは46.2％の株主から賛同を得ている。

6月24日の定時株主総会では、アダージは取締役会の刷新を求めている。これに対し、会社側は招集通知の中で「近接した時期において繰り返し同一の議案の審議を求めるものであって、（株主の）権利濫用に該当し得る不当な要求である」と反発している。

アコムの筆頭株主、三菱UFJの動向

消費者ローン専業最大手・アコムの総会も注目だ。ATP（デンマーク労働市場付加年金）が取締役の「少なくとも1人を男性とし、少なくとも1人は女性とする」ことを定款に記すように要求している。

会社側は「性別という観点のみを理由として候補者の資格を制限する規定をあらかじめ定めることは適切ではない」として反対しているが、提案の中身そのものは反対しにくい内容だといえる。アコム株の37.5％を有する筆頭株主の三菱UFJフィナンシャルグループがどう議決権行使するのかも焦点だ。

【6月27日】

会計・法律分野の「資格の学校」大手TACが27日に定時株主総会を開催する。「特殊株主に加担し、その犯罪行為の実行を事実上幇助している」として猪野樹取締役の解任など8議案を株主提案しているのは、著名投資家・山口三尊（みつたか）氏ら4株主。TACは山口氏のかつての勤務先だという。

ITコンサル会社や地盤調査・改良会社の持ち株会社、ITbookHDの総会も注目だ。元CEOで大株主の恩田饒氏が株主提案したが、総会の8週間前までという会社法の期限に遅れたとして、会社側は受理しないこととした。恩田氏は5月にツィッターを開設するなど、発信力を高める構えを見せている。