「原子力潜水艦は持つべき?」与野党9党首の答え 維新、国民、N党「賛成」、自民、立憲など「反対・慎重」

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松山キャスター:国民の玉木氏に聞く。原潜を持つべきだという主張はどういう考えからか。

(画像:FNNプライムオンライン)

玉木雄一郎氏(国民民主党代表):防衛大綱の見直しの度に出ては消える議論だ。きちんと検討すればいい。反撃力のためにはどこに何があるのかを正確に知る能力が必要だ。つまりインテリジェンスの力と警戒監視・偵察能力が大事だ。原潜だけではなく、衛星コンステレーションやドローンなどの新しい技術も導入を検討するべきだ。今の(通常型潜水艦)22隻体制は非常に優れている。ただどうしてもディーゼルとリチウムイオン蓄電技術だけだと、せいぜい3日か4日で一度浮上しなければいけない。原潜は3カ月、4カ月潜っていられる。南北朝鮮、中国、AUKUS(オーカス)で今度オーストラリアも導入する。日本周辺の安保環境が変わってきているのであれば最新の状況に合わせた新しい技術の導入は少なくとも検討はすべきだ。

国民の命や暮らしを守るための優先順位は何か

松山キャスター:自民党の岸田総裁は去年9月の総裁選時にもこの番組での同じ質問に慎重姿勢を示していた。どういう考えか。

(画像:FNNプライムオンライン)

岸田文雄氏(自民党総裁、首相):厳しい安全保障環境で防衛力はしっかり強化しなければならないが、いきなり原潜に行くのはどうか。そもそも原子力基本法の原子力の平和利用をどうクリアするかという問題がある。現在の運用構想でも相手の原潜に対してしっかりとした対応が用意されている。原潜は莫大なコストと開発までの多くの人員が必要となる。国民の命や暮らしを守るために優先してやるべきものについてしっかり考えていく。この優先順位が大事なのではないか。原潜の前にやるべきことはあるのではないか。

(画像:FNNプライムオンライン)

松井一郎氏(日本維新の会代表、大阪市長):原潜のほうが現在のディーゼル潜水艦よりも性能が高い。日本の安全、抑止力強化のためには性能の高いものを持つべきだ。いきなり日本で原潜をつくるというより、日米同盟の中でアメリカとシェアしていけばいい。シェアさせてもらえれば日本の防衛力は強化できる。財源の問題はあるかもしれないが、ウクライナのように攻め込まれれば国民の命は守れず、虐殺に遭う。性能のよい原潜を日本がつくるかリースするか、さまざまな方法があると思う。ぜひやるべきだ。

(画像:FNNプライムオンライン)

泉健太氏(立憲民主党代表):世界情勢が緊迫するとどうしても大艦巨砲主義のような古い思想が出てくる。はたして原潜が日本に適した戦略なのか。私はそうは思えない。先ほど岸田首相も言ったように日本の通常型潜水艦は世界最高レベルだ。原潜は蒸気タービンだから音がするデメリットがある。潜水艦はとにかく静かであること、潜航してしかるべきときに対応することが求められる。今の日本の潜水艦の価格は原潜よりも5倍から10倍安い。原潜1隻で5~7隻ほどの通常型潜水艦がつくれる。通常型を同時展開したほうが日本の防衛に資するのではないか。一個豪華なものがあれば強くなるなどという話ではない。

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